自分にはまだ早いと思っている人いませんか?

実は初心者だからこそ持っていただきたいのがこの「ダイブコンピューター」。
すでに海外のショップや、一部の国内のショップでも、ファンダイブに参加する際に、必携とされ、持っていない方は強制レンタルになったりしまうことも。

いつもガイドの指示に従って潜っていれば安全だと思っているけど、そのダイビングが減圧的に余裕があるのか?それとも限界ギリギリなのか?について知ることは初心者であってもとても重要なことです。

勿論、ガイドもコンピューターに従って安全潜水していますが、ゲストも全く同じ深度、潜水時間で潜っているわけではないので、場合によってはゲストだけが限界を超えてしまうことも。
特に水深18m以深のディープダイビングの際には各自1台のコンピューターは必携!
TUSA IQ1203
基本機能は大きく分けて4つ。

  1. 潜水開始時刻、潜水時間、水温の記録
  2. その深度における減圧不要限界の表示
  3. 安全停止(5m3分)時間の計測
  4. 浮上スピード警告アラーム


1.潜水開始時間、潜水時間、水温の記録

水に入ると水感知センサーによって自動計測。
なので特にスイッチオンとかは必要無し。
通常は水に触れるだけでなく、水深1.2mぐらいまで潜ると、ダイビングモードに入って計測開始ってこと。

2.その深度における減圧不要限界の表示

減圧不要限界については、ライセンスを取ったときにお勉強したはず。
???な方は教科書をもう一度ひっくり返してみるべし。
基本的にはこの限界をバーグラフやカウントダウンで表示。
限界が超えそうな場合は、浅い深度に浮上すれば、無限圧潜水の範囲内でダイビングできるってこと。

3.安全停止(5m3分)の計測

ダイビングの最後には安全停止が推奨される。
勿論、うちのショップでも各ダイブ毎に徹底。
コンピューターにもよるけど、通常は6m~3mの範囲内に戻ってくると3分間の計測スタート。

4.浮上スピード警告アラーム

安全な浮上速度としては、1分間に18m以下。
ただし、コンピューターではより安全を喫して、毎分12m、毎分9mと設定されているものが多いみたい。
SLOWと表示が出るものや、ピピピっと音で知らせるもの、ブルブルとバイブで震えるものもあり。


最近の上位機種のダイブコンピューターではさらに、下記のような機能があり。
・デジタルコンパス
・パソコンとのデータリンク機能
→時間軸と深度軸で折れ線グラフでダイビングデータを表示
・ディープストップ
→大深度潜水の際に、安全停止よりも深い深度での停止指示
・エアー表示
→レギュレーターにトランスミッターを取り付けて、タンク残圧も表示、記録
・仮想組織毎の減圧不要限界
→様々な仮想組織における限界をバーグラフで表示

まさに携帯電話のように、日進月歩で技術は進んでおりますな。
さらには、最新モデルでは、カラー液晶なんてものまで出てきているそう。

そして最近のトレンドはソーラー発電モデルなのだ。(2016年現在)

電池交換不要で、久しぶりのダイビングでうっかり電池切れなーんてことが無いのだ。

しかも、巷のインストラクターの間で大ブレイク。
もはや沖縄のダイビングインストラクターで3人に2人はこのTUSAのDC Solarシリーズを使っているといっても過言ではないくらい。

やはり潜る本数が一般のダイバーに比べて非常に多く、年に1度の電池交換が必要。
こうなってくると、1回の電池交換で耐圧検査も含めて5~8千円かかることを考えると、少々高いけど、5年くらい使えば元が取れるってことに。


僕は現在、SUUNTOのD4を愛用。
年1回ペースで、すでに5回以上電池交換してますが、まだまだ現役バリバリです。

巷には2万円台という激安なものから、10万円超えのモデルまでとピンキリ。

個人的な意見ですが、激安でもなんでも構わないので、自分のダイブコンピューターを持っているのと、持っていないのとでは、引率するインストラクターもガイドに気合いが入らいないような気がする。
やはり、コンピューター無しのゲストを深場へ連れて行ったり、長い時間潜ることは大きなリスクを伴うので、浅場で短い時間、控えめな潜水計画にならざるをえませんね~。


ちなみにSUUNTOの代理店であったFLコーポレーションがダイブコンピューターを2017年モデルから刷新。
従来までのSUUNTOのDシリーズからRATIOのiDiveシリーズを発表。お値段は一番安いモデルで、定価70,000円なり。

なんとこちらのモデル、ソーラー発電ではなくて、USB端子による充電式。これによって電池交換不要なのだ。
これなら、TUSAのベストセラーのDC Solarシリーズにも対抗しうる商品かと。

スタイリッシュなイタリアンデザイン、そして年配の方にも安心の大きな見やすい画面表示。

RATIO

さらにすごいのがそのオプション機能。

まずは自己補正可能な3Dデジタルコンパス。よく、コンピューターにコンパスがついていても、見づらい、使いづらいという理由からアナログなコンパスを持っているガイドも多い。
これなら、ひょっとして、そのアナログなコンパスが不要になるかもしれません。
あとは、陸上でも使える高度計、気圧計に加えて天気予報。さらには、歩数計も装備。

そして、これは使えそうってのが月齢表示。これがあれば、今日が大潮なのか小潮なのかってのが潮汐表を見なくともわかるのだ。

長らくD4を愛用していましたが、ちょっとこのRATIO(レシオ)に乗り換えようかと思っておりますよ。


ちなみに当店ではPADIステップアップ講習を受講されるゲストには、無料でダイブコンピューターをレンタルしています。

本音を言えば、最初のダイビングライセンス取得コースの段階からご使用頂けたらと思いますが、講習中にゲスト自身がダイビング中にコンピューターを見るだけの余裕がほとんど無い状態な方が多いので、特にレンタルは行っておりません。

また、ダイブコンピューターは減圧管理を行う上で有力なツールにはなりますが、やはり最初は基本のダイブテーブルに従ってアナログに潜水計画を立てるのが大切だと考えます。

最後にこんなことを言うのもなんですが、ダイブコンピューターに従ってダイビングしていても、残念なことに減圧症になるダイバーが近年、増えてきているらしい。

これについては、また後ほどコラムの中でご紹介しようかと・・・。