今回は擬態上手なカニということで。
前回、被り物好きなカイカムリという特集をしましたが、
今回は被ってるわけじゃなくって、体にくっつけてるってことで。
見つけるのは、ほんと難しい。
目で見つけるのは難しいので、とにかくそれっぽいものがあったら触診。
堅い感触があれば、ビンゴ!ですね~。
まずトップバッターはモクズショイ。
「藻屑」という名前からしていかにもって感じ。
とにかく何でもくっつけるようですな。
ちなみにこの一枚は沖縄本島・砂辺のナイトダイビングにて。
大きさはなんと20センチくらい。
こんなに大きいのに、ほんとどこにいるのかわからないくらいの見事な擬態ですね。
お次はコノハガニ。
まあ、くっつけ系のカニとしてはポピュラーなタイプでは。
ちなみにこの子、何もくっつけておりませんので!
ほんとはこの体に似たようなサボテングサってやつを、頭の上にくっつけるらしい。
くっつける。
そう、この手のカニは唾液のようなもので体にくっつけていくのだ。
そう考えるとちょっと汚いような気も・・・。
まるで毛皮のコートを着込んでるかのようなミミズクガニ。
こいつはウミアザミをくっつけてますが、他にもいろんなものをくっつけるそうな。
チャツボホヤやもずくみたいな海草をくっつけることも。
当然ですが、くっつけたものが多く群生している場所に多い。
しかも、意外とガシッとしがみ付いているので、ちょっと触るくらいでは気が付かないことも多いのだ。
最後はスペシャルな擬態のクダメツノガニ。
ん~、これは本当に分からない。
くっつけるものは藻。
しかもなんか触りたくような雰囲気だったり。
見つけたときはこっちもびっくりですが・・・。
くっつけ系のカニ、見つけるとかなり嬉しかったり。
「擬態、見破ったり!」ってね。
普段、ダイビング中に何気なく見ているものでもしっかりチェックすること。
意外な発見があなたを待っているかもしれない。
大物やキレイなウミウシを見るだけがダイビングじゃない。
擬態を見破る、これは一つの自然への挑戦なのかもしれない。