遠征ダイビングについてご紹介。
那覇からだと、慶良間への1日ダイブトリップが有名ですが、5月~7月ぐらいだと「粟国島」、そして、8月~11月くらいまでは「渡名喜島」への遠征ダイブが企画されております。
慶良間・前島までが40分ぐらい、「渡名喜」までは1時間、「粟国島」は1時間20分の乗船。
近年のダイビングボートの大型化、高速化に伴い、ポイントまでが近くなっておりますな。
普段、慶良間ではちょっと見られないようなダイナミックな群れが見れたりすることも。
今回はそのうちの「渡名喜島」。
メインのポイントは3つ。
1.五六(ぐるく)の崎(ブルーコーナー)
2.島尻崎ホール(ブルーホール)
3.ナカルマ
4.入砂島(番外編!)
特に、3の「ナカルマ」はビックポイントとしても有名。
「粟国島」のギンガメアジのシーズンが終われば、次は「ナカルマ」でギャンブルダイブですな。
まずは一番のおすすめの「ブルーコーナー」。
そういやパラオにもそんな名前の場所があったような気が・・・。
とにかく凄いとこにはこの名前。
何が凄いって、魚の群れ。
島の南西の突端にあり、ドロップ沿いをドリフトで潜ります。
カスミチョウチョウウオ、キンギョハナダイは浅場の壁にびっしり。
ちょっと深場に行けば、ハナゴンベやスミレナガハナダイも見られるよ。
そしてなんといっても渡名喜の名物、アカネハナゴイ。
慶良間ではまず見られないといってもいいハナゴイで、赤というより朱色っぽい体色、シュッと伸びた胸鰭はカッコいい。
数もそこらじゅうにいるので、被写体には困らないくらい。
あとは、カスミアジやロウニンアジ、イソマグロなど光物や、マダラトビエイなんかも出ちゃうことも。
次は「ブルーホール」。
島尻崎ってのは、その南にせり出した突端のこと。
島の南側にあり、少々北風が強くても大丈夫。
名前のとおり出口が青く見える洞窟がメインで、水深16mの入口から入って、出口は水深22mぐらい。
かなり大きな穴ぼこがぽっかり空いてます。
「紺碧の艦隊」ではないけど、小型の潜水艦なら入れそうかも。
洞窟の中はイセエビ、セミエビなど甲殻類。
ただ、入口からしばらくは真っ暗なので、しっかりしたライトは必携。
それと浅場にはモンツキカエルウオが顔を出していることも。
お昼休憩として停泊することも多いポイントなんで、
できればタイミングを見て、ダイバーが少ないタイミングで入りたいものですな。
最後は大物を狙ってギャンブルダイブの「ナカルマ」。
渡名喜島と入砂島にあるポイントで、
ドロップになっている棚を流れに乗ってドリフトするスタイルになります。
一番のお目当てはやはりトラフザメ。
英名はゼブラシャーク。
テンジクザメの仲間であのジンベイザメに近い種だったりもするんですよ。
ただし、かなり敏感なので、慎重に観察しないとすぐに逃げちゃいますので要注意。
あとは、ここでも粟国じゃないけどギンガメアジの群れ。
ときにトルネードしてくれるくらいの玉に出会えることも。
その他にもバラクーダの群れや、イソマグロの群れ、
中層を泳ぐグレイリーフシャークやロウンアジなども見れちゃうことも。
ほんと、何が出てもおかしくないビックポイントです。
ただし・・・、潮の流れなどにより、
びっくりするくらいに外してしまうこともありますので、それもまたご愛嬌ってことで。
まあ、一度は挑戦してみたい、いや、二度、三度、潜ってみたくなるポイントですな。
番外編ですが「入砂島」(いりしなじま)。
トナキ本島から北西に離れた無人島で、実は米軍の演習地。
なので夜には閃光でピカピカするそうな。
そんなデンジャーな島がなんと土日限定でエントリーでいちゃう。
そう、米軍はお休みなんです。
潜ってみると、ダイナミックなドロップオフ。
魚影も濃い。
けど、それよりも気になるのが薬莢。
ほんとそこらじゅうに沈んでる。
きっとマニアならメッシュバックいっぱいに拾って帰りそうなくらい。
ただし、遠征してここで潜ることは超レアなので、ある意味、潜れたあなたはとっても貴重な体験だと言える。
こんな感じの遠征ポイント「渡名喜島」。
普段の海とはちょっと違った?いや全く違った海を楽しめます。
実はお客様もそうなですが、僕らガイドもとっても楽しみだったり・・・。
いやー、遠征ダイビングはたとえ一人でもゲストがいてくれたら嬉しいなー。
ちなみに渡名喜遠征は11月頃まで企画されております。
実はメインのポイントが島の南側にあるので、
南風の吹く夏場よりも、ちょい北風が吹きだす秋口のほうがコンディションが良かったりするんですよ。